ダイエットを始めるにあたり、何をしたらよいか迷っている方も多いのではないでしょうか
そんな方にお勧めなのが、カロリー制限ダイエットです
(糖質制限、ケトジェニックダイエットを行いたいという方は こちら )
痩せるための本当に本当の基礎は、 消費カロリー>摂取カロリー とすることです
消費カロリーを増やすためには、基礎代謝を上げる、運動量を上げるなどの方法があります。
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痩せるための本当に本当の基礎は、 消費カロリー>摂取カロリー とすることです
消費カロリーを増やすためには、基礎代謝を上げる、運動量を上げるなどの方法があります。
筋肉を1kg増やすことで、やっと13kcal/日の消費カロリーの増加が可能ですし、60kgの人が一時間ウォーキングをした時の消費カロリーが200kcalで、やっとおにぎり一つ分のカロリーが消費できます。
運動で消費カロリーを増やして痩せていくのが理想的ではありますが、運動だけで消費カロリー>摂取カロリーの状態に持っていくのは、非常に困難です。
運動で消費カロリーを増やして痩せていくのが理想的ではありますが、運動だけで消費カロリー>摂取カロリーの状態に持っていくのは、非常に困難です。
そのため、ダイエット時に最も効果的なのは、”余分な”摂取カロリーを摂ることをやめることです。
では、どのような考えに基づき、カロリーを減らしていけばよいのでしょうか。
・ほぼ運動しない :座位仕事中心(基礎代謝 × 1.2)
・軽い運動 :通勤、散歩で歩く程度(基礎代謝 × 1.375)
・中程度の運動:2-3回/週のウエイトトレーニング (基礎代謝 × 1.55)
・激しい運動 :4-5回/週のウエイトトレーニング(基礎代謝 × 1.725)
・非常に激しい :アスリートレベル(基礎代謝 × 1.9)
では、どのような考えに基づき、カロリーを減らしていけばよいのでしょうか。
基礎代謝量 自分が一日生きていくのに必要なカロリーを知る
私たちは、一日生きているだけでエネルギーを消費しています。全く動かずに布団のなかでゴロゴロしていたとしても、身体の中のエネルギーは減っていきます。
消化、吸収、排泄を繰り返す私たちの身体は、一切動いていなくても細胞を合成したり、分解したり、熱を生み出したりすることにエネルギーを使っており、そのような生きるための活動のことを代謝と呼び、そのために必要なエネルギー量(カロリー量)のことを、
基礎代謝量
と呼びます。
この基礎代謝量に関してはいくつか計算式があり、
Harris Benedictの式(日本人版)
・男性 66 + 13.75×体重(kg) + 5.0×身長(cm) - 6.8×年齢(歳)
・女性 655.1 + 9.56×体重(kg) + 1.7×身長(cm) - 7.0×年齢(歳)
や、
Mifflin-St Jeorの式
・男性 9.99×体重(kg) + 6.25×身長(cm) - 4.92×年齢(歳) + 5
・女性 9.99×体重(kg) + 6.25×身長(cm) - 4.92×年齢(歳) - 161
が有名です。
基礎代謝量の計算をしてくれるサイトとしては、下記のようなものがあります。
どのサイトで計算しても、おおよそ同じ値が出るかと思います。
その人の筋肉量等によって個人差があり、その分誤差がありますので、その点はご留意ください。
こういった式は、「おおよその人に当てはまる値」となっております。
なお、ダイエットではカロリーを制限するわけですが、ここで求めた基礎代謝量を下回るような制限は、健康に害を及ぼしますので行わないようにしてください。
活動代謝 生活していくためのカロリーを知る
実際には人は常に寝転がっているわけではありませんから、通学したり通勤したり、友達や恋人と外に出かけたり、トレーニングしたりとでエネルギーを消費します。
そうした生活の中での消費カロリーを考慮したものが、
活動代謝量
となります。
活動代謝量の計算式としては、
・軽い運動 :通勤、散歩で歩く程度(基礎代謝 × 1.375)
・中程度の運動:2-3回/週のウエイトトレーニング (基礎代謝 × 1.55)
・激しい運動 :4-5回/週のウエイトトレーニング(基礎代謝 × 1.725)
・非常に激しい :アスリートレベル(基礎代謝 × 1.9)
と計算する方法や、
・生活の大部分が座位で静的活動中心(基礎代謝 × 1.5)
・座位中心だが職場内での立位作業、もしくは通勤、買い物、家事、軽いスポーツのいずれかがある(基礎代謝 × 1.75)
・移動や立位の多い仕事中心、あるいはスポーツ等の活発な運動習慣がある(基礎代謝 × 2.0)
と計算する方法、あるいは
・基礎代謝量+Mets × 0.0105 × 時間(分) × 体重(kg)
※Metsとは、安静時を1.0として運動時の酸素消費量が安静時の何倍にあたるかという数値であり、それぞれの運動のメッツはここ(PDF注意) に記載されております。活動代謝量を計算してくれるサイトは、以下のものがあります。
Metsの計算は非常に手間がかかるため、導入としてはKeisanの計算方法がおススメです。
ここまでの計算で、あなたの現在の体重を維持するためのカロリーがわかりました。
理論的には、この活動代謝量を超えるカロリーを摂取すると太り、この活動代謝量を下回るカロリーだと痩せていきます。
▼おすすめのダイエットの準備
体重を維持するためのカロリーをメンテナンスカロリーといいます。このカロリーの計算式は個人差を考慮していないため、実際は誤差があります。もしあなたのダイエットが急ぐものでないならば、まずはこのメンテナンスカロリーで2週間過ごしてみましょう。
それで太るならば、あなたのメンテナンスカロリーはもっと低い可能性があります。
逆に痩せたなら、あなたのメンテナンスカロリーはもっと多い可能性があります。
あまりに一気に摂取カロリーを抑えると、身体が省エネモードになり、代謝が極端に低下して消費カロリーも極端に低下し、長期的視点で見ると痩せる効率が低下してしまいます。
また、健康にも悪影響が及ぼされますので、カロリー設定時にはその点に留意してください。
逆に痩せたなら、あなたのメンテナンスカロリーはもっと多い可能性があります。
脂肪を1kg減らすためのカロリーを知る
ここまでで、痩せるための基準値がわかりました。
ダイエットにおいて、減らしたいのはなんといっても脂肪です。
(筋肉を減らしてしまうのは痩せにくい身体になってしまうので、男性でも女性でも避けたいところです)
では、脂肪を1kg減らすのにはどれほどのカロリーを消費したらよいのでしょうか。
脂質1gあたりのカロリーは9kcalです。これが体内で体脂肪となっているとき、重量比で20%の水分とともに構成されています。
そのため、体脂肪を身体から取り除くには、1gあたりおよそ7kcalのカロリーを消費する必要があり、1kg痩せるには7200~7500kcal消費する必要があると言われています。
仮に一ヵ月で1kg痩せようとしたときは、7200kcalを30日かけて消費していく必要があるので、1日の摂取カロリーは、消費カロリーを 7200/30 = 240kcal下回る必要があります。
そのため、一日の摂取カロリーを、メンテナンスカロリーから240kcal下回る量にすることが必要なのです。
そうすると、足りない分のカロリーを体脂肪から取り出す必要があるので、その結果脂肪の減少(体重の減少)に繋がります。
これが、カロリー制限ダイエットの仕組みです。
一ヵ月にどれだけ体重を減らしたいかで、一日に抑えるべきカロリーが変わってきます。
上述の通り、摂取カロリーは基礎代謝量以下には落とさないようにしてください。
▼カロリーの減らしすぎに注意
よっぽどの肥満体型でなければ、体重の減少は一ヵ月に体重の5%以内に収まるような摂取カロリー量にすることが、健康の維持にとっては重要です。あまりに一気に摂取カロリーを抑えると、身体が省エネモードになり、代謝が極端に低下して消費カロリーも極端に低下し、長期的視点で見ると痩せる効率が低下してしまいます。
また、健康にも悪影響が及ぼされますので、カロリー設定時にはその点に留意してください。
ダイエットには運動は必要? 不必要?
ダイエットを目的とした際に、運動をするには2つの目的があります。
1.消費カロリーを増やす
2.筋肉の減少を抑える(条件によっては、筋肉を増やす)
「消費カロリーを増やす」
私たちの身体は運動を行うためにエネルギーを必要としています。
前述の通り、60kgの人が一時間ウォーキングをした時の消費カロリーが200kcalですので、一日240kcal消費しようとすると、毎日1時間15分ウォーキングする必要があります。
どうしても摂取カロリーを制限できない場合は、消費カロリーを増やす目的の運動も効果的です。
「筋肉の減少を抑える(条件によっては、筋肉を増やす)」
ダイエットを行い、消費カロリー>摂取カロリーの状態にすると、脂肪だけでなく筋肉も減っていってしまいます。
それは、身体がエネルギー不足の状態となると、身体の中でもエネルギー消費量の高い筋肉の内、使用頻度が少ないものを減らすことでよりエネルギーを消費しなくてもよい身体に変えようという力が働くからです。
筋肉が減少すると、基礎代謝量が低下するため、痩せにくい身体になってしまいますので、継続的に痩せていくため、もしくは痩せた体を維持するには、好ましい状態ではありません。
そこで、有酸素運動だけではなく無酸素運動(筋力トレーニング)を行うことで、身体の中の筋肉を合成する働きを強めます。
そうすることで、身体の中の筋肉を分解しようとする力と、筋肉を合成しようとする力が拮抗し、ダイエット中も筋肉の減少を防ぐことができます。
また、筋力トレーニング初心者の場合、運動により筋肉を合成しようとする力がより強く働きます。
そのため、痩せながら筋肉を付けることも可能です。
よって、ダイエット中に筋力トレーニングを行うのが、健康的なダイエットのために必要となります。
ダイエット中の食事におけるPFCバランス
カロリーを減らすと言っても、何を減らせばいいのでしょうか?
食事の回数? それとも食事の量でしょうか。
食事の回数は、小分けにすれば小分けにするほど、血糖値の急上昇を抑え痩せやすくなるため、食事の回数は増やして量を減らすことが理想的です。
しかし、実際に生活していると食事の回数は3回ですから、まずはその3回をしっかり摂るようにしましょう。
ここで食事を減らすときに気にするのは、PFCバランスです。
PFCバランスとは、P(Protein, たんぱく質)、F(Fat, 脂質)、C(Carbohydrate, 糖質)の摂取バランスのことです。
このバランスを保ちながら、摂取カロリーを減らしていくことになります。
では、どのようなバランスにする必要があるのでしょうか。
まずは、ダイエット目的ではないPFCバランスについて確認していきましょう。
厚生労働省の示している食事の摂取基準は以下になります。
おおよそのPFCバランスは、P(15%)、F(30%)、C(55%)程度となっています。
仮に2000kcalを摂取すると仮定した場合、たんぱく質は75g、脂質は67g、炭水化物(糖質)は275gとなります。
たんぱく質75gは、鶏むね肉(皮なし)なら335g相当
脂質67gは、カルビ(焼肉)なら130g相当、アボカドなら3個と少し相当になります。
炭水化物(糖質)275gは、お米では310g(約2合)となっています。
これは健康的に体型を維持するためのPFCバランスですから、ダイエット、減量を行う際にはいくつかの点について考えなくてはいけません。
たんぱく質の摂取量を確保する
上述した通り、ダイエット中は筋肉量を維持しなければなりません。
筋肉を維持するためには、適度なトレーニングと、筋肉を合成する材料となるたんぱく質を摂取する必要があります。
そうすることで、ダイエットによる筋肉の分解と、栄養摂取とトレーニングに対する反応による筋肉の合成が釣り合うかもしくは上回ることでダイエットは成功へと近づきます。
日本人のたんぱく質の平均摂取量は、男性だと50g程度、女性だと40g程度と少なめで、厚生労働省の摂取基準を下回っています。
そのため、普通の人であれば、意識してたんぱく質を摂取する必要があります。
一般論では、筋量を増やすためのたんぱく質摂取量としては、1日に2~3×体重(g/kg)が望ましいと言われています。
また、除脂肪体重[体重×(1-体脂肪率/100)]に対して、2~3×除脂肪体重(g/kg)が望ましいと言う説もあります。
これらは個人差によって変わってきますが、あなたがダイエット初心者ならば、まずは
3.0×除脂肪体重(g/kg)
を狙って、たんぱく質の摂取を行って下さい。
つまり、体重70kgで体脂肪率30%の人であれば、除脂肪体重は70×0.7=49kgなので、必要なたんぱく質量は49×3.0=147gとなります。
たんぱく質1gあたり4kcalですので、カロリーにすると588kcalになります。
これが、筋量を維持or増やすためのたんぱく質の量になります。
▼マッチョの減量では筋肉の減少は避けられない
すでに筋量が十分にある場合は、筋肉の分解の方が多くなるため、ダイエットとは筋肉をどれだけ落とさずに脂肪を減らすかという作業になります。
さらには、たんぱく質量に関しても3×除脂肪量の値以上に摂る必要性があります。
脂質の摂取量を確保する
カロリー制限ダイエットでは、まず脂質を制限することを考えます。
そのため、脂質制限ダイエットとも呼ばれます。
なぜならば、生きていく上での主なエネルギー源は糖質であり、脂質はその予備であるため、活動エネルギーとしての糖質の摂取量を減らさないために、脂質をその代わりに減らしたいからです。
ですが、脂質は0にしてはいけません。
なぜなら、脂質にも身体の中で大切な役割があり、ある程度は体内に備蓄された脂肪で代用できるとしても、摂取しなければホルモンバランスが崩れ、代謝が低下してやはり痩せにくい身体になるからです。
脂質摂取の最低限の目安としては、体重×0.6~0.8(g/kg)が適切です。
最初は、体重×0.8(g/kg)に設定して脂質をとっていきましょう。
長期的にダイエットを行うにあたり、あとからカロリーを減らせるための余剰を確保しておくことは重要です。
いきなり体重×0.6(g/kg)にすることは、よほど痩せている人、ダイエット期間を短期(1~2ヵ月程度)にしようとしている人以外にはお勧めしません。
あなたが体重70kgであれば、脂質は56gを1日に摂取するようにしましょう。
脂質は1gあたり9kcalですので、カロリーにすると504kcalになります。
摂取量が足りない場合は、くるみやアーモンド、フィッシュオイル、オリーブオイル、MCTオイル等で摂取するのがおすすめです。
糖質(炭水化物)の摂取量を確保する
糖質については、目標とする摂取カロリーから、たんぱく質と脂質のカロリーを差し引いた量から計算します。
Case 1
あなたが、25歳で70kg、身長170㎝、体脂肪率30%の男性だとすると、たんぱく質は147g=588kcal、脂質は56g=504kcal摂取することになっています。
活動レベルとしては、[中程度の運動:2-3回/週のウエイトトレーニング ]であると仮定すると、一日のメンテナンスカロリーは、 Keisan を使って計算すると、
基礎代謝量:1700kcal
活動代謝量:2635kcal
となります。
ここで、一ヵ月に2㎏ずつ体重を落としていくと仮定すると、一日に余分に消費しなくてはいけないカロリーは 2×7200kcal/30日=480kcal となります。
つまり、一日の摂取カロリーを2635-480=2155kcalに設定することで、1か月後には2kg減っていることになります。
このうち、脂質、たんぱく質で504+588=1092kcalを摂取しますので、糖質(炭水化物)で摂取するべきカロリーは1063kcalとなり、糖質は1gあたり4kcalですので、糖質量は1063/4=266gとなります。
カロリーバランスとしては、Pが27%、Fが23%、Cが50%程度です。
これが1~2か月の短期でダイエットをしようと考えている場合(2~4kgのダイエット)、PFCの摂取量は147g、42g、297gとなり、バランスはPが27%、Fが18%、Cが55%程度となります。
どちらも、中たんぱく質、低脂質、中糖質(炭水化物)の食事内容になります。
普通はお茶碗一杯のご飯は約150gで、糖質量は57gですから、ご飯は毎食摂ることが可能です。
特に運動の前後では、しっかりと摂るようにしましょう。
Case 2
あなたが25歳で60kg、身長150㎝、体脂肪率30%の女性だとすると、たんぱく質は126g=504kcal、脂質は48g=432kcal摂取することになっています。
活動レベルとしては、[中程度の運動:2-3回/週のウエイトトレーニング]であると仮定すると、一日のメンテナンスカロリーは、 Keisan を使って計算すると、
基礎代謝量:1359kcal
活動代謝量:2106kcal
となります。
ここで、一ヵ月に2㎏ずつ体重を落としていくと仮定すると、一日の摂取カロリーを2106-480=1626kcalに設定することで、1か月後には2kg減っていることになります。
このうち、脂質、たんぱく質で504+432=936kcalを摂取しますので、糖質(炭水化物)で摂取するべきカロリーは690kcalとなり、糖質は1gあたり4kcalですので、糖質量は1063/4=173gとなります。
前述の通りお茶碗一杯のご飯は約150gで、糖質量は57gですから、ご飯は毎食摂ることが可能です。
カロリーバランスとしては、Pが31%、Fが27%、Cが42%程度です。
これが1~2か月の短期でダイエットをしようと考えている場合(2~4kgのダイエット)、PFCの摂取量は126g、36g、200gとなり、バランスはPが31%、Fが20%、Cが49%程度となります。
間食を摂る場合はどこか一食のご飯の量をお茶碗半分にするなど、工夫しましょう。
たんぱく質、脂質、糖質摂取のまとめ
・たんぱく質は除脂肪体重の3倍を摂取する。
3×[体重-(1-体脂肪率/100)] グラム
・脂質は体重の0.8~0.6倍を摂取する。
0.8×体重 グラム
・糖質(炭水化物)は活動代謝から計算した目標カロリーの残りを摂取する。
[活動代謝 - 1か月の目標減量体重×7200/9 ー 4×たんぱく質量 ー 9×脂質量]/4 グラム
▼基礎代謝量以下のカロリーは、健康を損ない痩せにくい体質を作ります
繰り返しますが、目標カロリーは、基礎代謝量を下回らないようにしましょう。
基礎代謝量を下回るような場合は、活動代謝量を上げるようにしましょう。
活動代謝を上げるには、運動量を上げる必要があります。
体重の減少が停滞したら
ダイエットを継続すると、体重の減少はいずれ停滞します。
体重の減少が停滞する理由としては、以下の2つが考えられます。
1.体重が減少し、基礎代謝及び活動代謝が下がる
2.低カロリーに身体が慣れ、省エネルギーモードになり基礎代謝及び活動代謝が下がる
1の場合は、体重が最初の設定値から低下している際に起こりますので、痩せた後の体重から改めてPFCの量を計算し直しましょう。
体温の低下(平熱から0.2~0.5℃)や、発汗の減少(お風呂に入っても汗をかきづらい等)があった場合は2である可能性があります。
よって、身体が省エネルギーモードに慣れている状態を回復させる必要があります。
その場合必要なのは、身体の中で枯渇している質の良いエネルギー=グリコーゲンを貯めることで、その方法を リフィード と呼びます。
グリコーゲンは糖質から作られ、筋肉と肝臓に貯蔵されています。
筋肉のグリコーゲンは骨格筋量×15(g/kg)を貯蔵できると言われており、骨格筋量はおおよそ
除脂肪体重÷2 (kg)
となります。
また、肝臓にもグリコーゲンが100gほど貯蔵できますので、先ほどのケースでいうなら、
体重70kg、体脂肪率30%であれば368g+100gのグリコーゲンを貯蔵可能(糖質1872kcal分)
体重60kg、体脂肪率30%であれば315g+100gのグリコーゲンを貯蔵可能(糖質1660kcal分)
になります。
代謝が低下しているときはこれらが枯渇していると考えて、その補充をする必要があります。
糖質400gだと、ご飯であればお茶碗8杯分となるので、1日で摂取するのはかなり厳しいかと思います。その場合は、2日にわけても構いません。
また、グリコーゲン1gにあたり水を3gほど引き込みますので、グリコーゲンの補充を行った場合、体重が1~2kg増加することが予想できます。
これは水分で、2~3日で体内から排出されますので、あまり気にしないのがポイントです。
余分に摂取したカロリーに関しては、すべてが脂肪になるわけではない上、1900~1600kcalであれば、-450kcal を数日続けることで打ち消すことが可能です。
代謝が落ちたと感じたときは、糖質の摂取を行い、グリコーゲンの回復を行いましょう。
米や小麦などの穀物、もしくは芋類から糖質を摂取するのがおすすめです。
また、和菓子などから摂取するのもよいでしょう。
▼リフィードはチートディではないの?
糖質の摂取量を増やして代謝を回復するテクニックはリフィードと呼ばれ、チートディとは一緒にされることも、区別されることもあります。
チートディは好きなものを食べる期間を設けることで、エネルギーと気分を回復させることであり、脂質の余分な摂取が起こりがちです。
ダイエットを長く続けるために、チートディを設けることも悪いことではありません。
しかしその場合、他の日のカロリー及び脂質量を調整する必要があります。
チートディを設ける場合は、PFCバランスを1日の栄養摂取から考えるのではなく、1週間などの長期間でのPFCバランスで考えるようにすると、余分なカロリー摂取を抑えられるでしょう。
それでも体重が減らない場合は、次の方法を採用しましょう。
A.カロリーをさらに100kcal単位で減らして体重の減少を2週間ほど様子を見る(脂質→糖質→たんぱく質の順番で減らして調整する)
B.PFCバランスを変えて体重の増減を1週間ほど様子を見る(例 Pを25g増やして、Cを25g減らす。あるいはその逆)
Aの方法をとるときは、摂取カロリーが基礎代謝量を下回らないよう、注意が必要です。
個人に合った方法があるため、自分に合った方法が見つかるまで試してみましょう。
まとめ
ダイエットのやり方がわからない方向けに、カロリー制限ダイエットの方法についてまとめました。
カロリー制限ダイエットは脂質制限ダイエットとも呼ばれますが、たんぱく質の摂取量を確保し、また糖質を十分に摂ることも必要です。
そのため、以下の順番で戦略をたてる必要があります。
1.基礎代謝量を知ること(Keisan)
2.活動代謝量を知ること(Keisan)
3.たんぱく質の摂取量を決めること
: 3×体重-(1-体脂肪率/100) グラム
4.脂質の摂取量を決めること
: 0.6~0.8×体重 グラム
5.糖質の摂取量を決めること
: [活動代謝 - 1か月の目標減量体重×7200/9 ー 4×たんぱく質量 ー 9×脂質量]/4 グラム
6.停滞した場合は、糖質を摂取してグリコーゲンを貯蔵すること
: [体重-(1-体脂肪率/100) ]÷2×15 + 100 グラム
7.それでも停滞した場合に、カロリーやPFCバランスを変更すること(少しずつ)
むやみにカロリーを制限したり、PFCバランスを考えずに栄養を摂取すると、基礎代謝が下がり痩せにくくなるという悪循環が起こります。
ダイエットは1か月に体重の5%を減らすことを目安として、無理のない範囲でカロリー及びPFC設定を行うことが、目標体重への一番の近道です。
必要な栄養はしっかりと摂取し、運動を行って、健康的なダイエットをしましょう!
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